特集 自己炎症症候群:稀な遺伝性疾患からリウマチ・アレルギー疾患へのメッセージ
VII.Aicardi-Goutières 症候群
阿部純也
1
,
西小森隆太
2
,
平家俊男
3
Junya Abe
1
,
Ryuta Nishikomori
2
,
Toshio Heike
3
1京都大学大学院医学研究科発生発達医学講座発達小児科学
2京都大学大学院医学研究科発生発達医学講座発達小児科学 准教授
3京都大学大学院医学研究科発生発達医学講座発達小児科学 教授
pp.1448-1455
発行日 2013年9月15日
Published Date 2013/9/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201310062
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Aicardi-Goutières症候群(AGS)は,主に1歳未満に発症する遺伝性早発型脳症である。精神運動発達遅滞,大脳基底核石灰化,髄液細胞増多やインターフェロン(IFN)-α上昇などを特徴とするが,神経外所見も多彩であり,凍瘡様皮疹や繰り返す発熱などを認める。またSLEをはじめとした自己免疫疾患との関連性も指摘されている。近年の病態解析により,核酸分子の増加による自然免疫系の活性化とそれに伴うIFN-α産生が疾患の本質と考えられている。