特集 自己炎症症候群:稀な遺伝性疾患からリウマチ・アレルギー疾患へのメッセージ
I.患者レジストリーと遺伝子診断
平家俊男
1
,
河合朋樹
2
Toshio Heike
1
,
Tomoki Kawai
2
1京都大学大学院医学研究科発生発達医学講座発達小児科学 教授
2京都大学大学院医学研究科発生発達医学講座発達小児科学
pp.1400-1409
発行日 2013年9月15日
Published Date 2013/9/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201310014
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自己炎症性疾患の診断において遺伝子診断は重要な位置を占める。しかし,疾患やその遺伝子変異型によっては遺伝子診断のみでは確定診断が困難なこともあり,家族歴や診療情報を合わせて総合的に解釈する必要がある。また不明熱における自己炎症性疾患の頻度が低いことから,他の疾患を前もって十分に鑑別する必要がある。本稿では,自己炎症性疾患の遺伝子診断を施行するにあたり,前もって行うべき鑑別診断,患者の臨床像から候補となる自己炎症性疾患の絞り込み,遺伝子診断を行う手順,およびその検査結果の解釈法について解説する。