特集 これでよくわかる自己炎症性疾患
Ⅱ.知っておきたい自己炎症性疾患
TNF受容体関連周期性症候群
楠原 浩一
1
1産業医科大学小児科
キーワード:
TNF受容体関連周期性症候群
,
TNFR1
,
TNFRSF1A遺伝子
,
自己炎症性疾患
,
カナキヌマブ
Keyword:
TNF受容体関連周期性症候群
,
TNFR1
,
TNFRSF1A遺伝子
,
自己炎症性疾患
,
カナキヌマブ
pp.283-288
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000079
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SUMMARY
▷TNF受容体関連周期性症候群は,TNFR1の異常により比較的長い発熱発作をくり返す自己炎症性疾患である.
▷遺伝形式は常染色体顕性(優性)であり,TNFRSF1A遺伝子の変異の種類により浸透率が異なる.
▷変異TNFR1の小胞体への集積と異常凝集が自己炎症を惹起すると考えられているが,その機序の詳細は明らかでない.
▷長い発熱期間(7日以上),筋痛,移動性の皮疹,眼窩周囲浮腫,家族歴は診断に有用な所見である.
▷ステロイドに良好な反応を示すが,治療の第一選択はIL-1β阻害薬のカナキヌマブである.
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