特集 成人気管支喘息の難治化要因とその対策
II.各論 1.診断の誤り
牧野靖
1
,
東田有智
2
Yasushi Makino
1
,
Yuji Tohda
2
1近畿大学医学部呼吸器・アレルギー内科 医学部講師
2近畿大学医学部呼吸器・アレルギー内科 教授
pp.494-502
発行日 2013年3月15日
Published Date 2013/3/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201304018
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気管支喘息の難治化は,的確な治療により回避することが,多くの症例で可能である。そのためには,当然,喘息診断自体を誤ってはならない。しかし,実際には,専門施設において,日本アレルギー学会のガイドラインの診断の目安を用いても喘息の診断,鑑別は難しいことも多い。ましてや,一般の診療所など,気道過敏性試験やCT検査を施行できない施設では,さらに診断に苦慮することも多いであろう。また,高齢者喘息の診断や,COPDなどの疾患とは鑑別,合併の見極めも難しい。しかし,これらの問題を常に留意し,的確な診断を行う努力を怠ってはならない。