特集 成人気管支喘息の難治化要因とその対策
I.総 論 ~難治性喘息のフェノタイプとエンドタイプ~
大田健
1
Ken Ohta
1
1国立病院機構東京病院 院長
pp.488-493
発行日 2013年3月15日
Published Date 2013/3/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201304012
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喘息は臨床的に多様であり,“syndrome”として捉えることが提唱されている。この漠然とした多様性をフェノタイプやエンドタイプとして分析することは,喘息の発症機構に関する理解を深め,薬物への反応や予後を考慮したテーラーメイド医療を具体化することにつながると考えられる。米国の重症喘息に関する研究プロジェクト(SARP)では,34項目の指標のうち11項目に着目し,各フェノタイプを共有する集合体を5種類のクラスターにグループ化している。エンドタイプでは最近TSLPが注目され検討されている。