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連載 私達の研究(144)
重症呼吸器感染症における免疫機構の解明 ~新たな治療法確立に向けて~
Investigation of immune mechanism in severe respiratory infection for establishment of the new therapy
石井誠
1
,
南宮湖
2
,
浅見貴弘
2
,
八木一馬
2
,
高橋左枝子
3
,
田坂定智
1
,
長谷川直樹
4
,
別役智子
5
Ishii Makoto
1
,
Namkoong Ho
2
,
Asami Takahiro
2
,
Yagi Kazuma
2
,
Takahashi Saeko
3
,
Tasaka Sadatomo
1
,
Hasegawa Naoki
4
,
Betsuyaku Tomoko
5
1慶應義塾大学病院医学部呼吸器内科 講師
2慶應義塾大学病院医学部呼吸器内科
3慶應義塾大学病院医学部呼吸器内科 助教
4慶應義塾大学病院医学部感染制御センター 教授
5慶應義塾大学病院医学部呼吸器内科 教授
キーワード:
クラリスロマイシン,インフルエンザウイルス,肺炎球菌,COPD増悪,エピジェネティクス
Keyword:
クラリスロマイシン,インフルエンザウイルス,肺炎球菌,COPD増悪,エピジェネティクス
pp.136-145
発行日 2015年2月25日
Published Date 2015/2/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201503136
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呼吸器感染症や敗血症は重篤な致死的疾患であり,わが国でもこれらの感染症は全死因の上位を占めている。また,慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive lung disease:COPD)も死因の上位を占め,なかでも感染を契機としたCOPD増悪により致死的となることが多い。我々はおもに,これらの重症呼吸器感染症やCOPDにおける免疫制御機構の検討をマウスモデルを用いて行っている。本稿では,特に,〈1〉 Lipopolysaccharide(LPS)ショックにおけるマクロライド系抗菌薬の免疫調整作用,〈2〉 間葉系幹細胞のインフルエンザ感染における免疫調整作用,〈3〉 インフルエンザなどの重症感染症におけるエピジェネティクスの関与,〈4〉 COPD増悪モデルの作成と同モデルを用いた病態の解析の4つの研究に関して紹介したい。