Japanese
English
特集1 いわゆるヒト喰いバクテリアと劇症型感染症
3.ゲノム解析に基づく劇症型溶血性レンサ球菌感染症の分子疫学
Molecular epidemiology of streptococcal toxic shock syndrome based on the whole genome analyses
渡邊真弥
1
,
秋山徹
2
Watanabe Shinya
1
,
Miyoshi-Akiyama Tohru
2
1独立行政法人国立国際医療研究センター研究所・感染症制御研究部 上級研究員
2独立行政法人国立国際医療研究センター研究所・感染症制御研究部 室長
キーワード:
Streptococcus dysgalactiae subsp. equisimilis
,
マウスモデル
,
全ゲノム解析
,
網羅的発現解析
Keyword:
Streptococcus dysgalactiae subsp. equisimilis
,
マウスモデル
,
全ゲノム解析
,
網羅的発現解析
pp.41-47
発行日 2013年6月25日
Published Date 2013/6/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201307041
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劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)は致死率が50%にも及ぶ予後のきわめて不良な感染症である。従来,STSSの原因菌としてはA群レンサ球菌(GAS:Streptococcus pyogenes)が第一義的であった。しかしながら,最近の疫学研究では本来無菌であるべき身体各部から分離される侵襲型レンサ球菌感染症の病原体として,G群またはC群に分類されるS. dysgalactiae subsp. equisimilis(SDSE)がGASよりも高頻度に分離されることが明らかになっている。本稿ではSDSEのゲノム解析や,ゲノムワイドの発現解析から明らかになってきたSDSEの病原性機構についてまとめる。