Japanese
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特集1 いわゆるヒト喰いバクテリアと劇症型感染症
2.劇症型A群レンサ球菌感染症の臨床
Clinical feature of streptococcal toxic shock syndrome and fasciitis
清水可方
1
Shimizu Yoshikata
1
1総合病院国保旭中央病院麻酔科
キーワード:
レンサ球菌
,
劇症型A群レンサ球菌
,
壊死性筋膜炎
,
敗血症
Keyword:
レンサ球菌
,
劇症型A群レンサ球菌
,
壊死性筋膜炎
,
敗血症
pp.33-39
発行日 2013年6月25日
Published Date 2013/6/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201307033
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A群レンサ球菌は,咽頭炎,猩紅熱,および軟部組織炎の起炎菌であり,また,続発症としてリウマチ熱を発症させる。特にA群レンサ球菌による壊死性筋膜炎は病変部が急速に進展し,かつ,重篤なショック病変に陥って予後不良な疾患である。また,1980年代からA群レンサ球菌による突発的な敗血症性ショック病態である劇症型(A群)溶血性レンサ球菌感染症の症例が報告され,1993年には診断基準が提示された。壊死性筋膜炎と劇症型(A群)溶血性レンサ球菌感染症はともに高い死亡率をきたす疾患で,抗菌薬の選択,壊死部の切除およびショック病態への対応は共通するため,両疾患はsevere invasive streptococcal infectionsとして包括されることもある。しかし,臨床病理的には両疾患に明らかな相違がみられる。両疾患の臨床像比較が早期診断および治療に益すると考える。