Japanese
English
症例
劇症型溶血性レンサ球菌感染症の1例
Streptococcal Toxic Shock Syndrome
淺沼 由美子
1
,
林 宏明
1
,
山本 剛伸
1
,
田中 了
1
,
竹原 延治
2
,
藤本 亘
1
Yumiko ASANUMA
1
,
Hiroaki HAYASHI
1
,
Takenobu YAMAMOTO
1
,
Ryo TANAKA
1
,
Nobuharu TAKEHARA
2
,
Wataru FUJIMOTO
1
1川崎医科大学,皮膚科学教室(主任:藤本 亘教授)
2同,救急部
キーワード:
劇症型溶血性レンサ球菌感染症
,
デブリードマン
,
β溶血性レンサ球菌
Keyword:
劇症型溶血性レンサ球菌感染症
,
デブリードマン
,
β溶血性レンサ球菌
pp.1312-1316
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001508
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68歳,男性。糖尿病,高血圧,脂質代謝異常症,虚血性心疾患,臀部慢性膿皮症の既往がある。左上肢,左腹部から大腿に及ぶ境界不明瞭な紫斑を伴う発赤腫脹,疼痛,歩行困難のため当院に救急搬送された。左上肢,左大腿部の試験切開を行い,筋膜壊死を認め壊死性筋膜炎と診断した。病変部は広範囲に及び,左上下肢切断でも病変部の完全除去は不可能と判断し,緊急で可及的なデブリードマンを行った。血液培養および創部の培養でA群β溶血性レンサ球菌を検出した。術後,集中治療室で全身管理を行ったが,壊死範囲は次第に拡大し,入院18日目に多臓器不全のため永眠された。基礎疾患としての動脈硬化が病態に関係していたのではないかと考える。
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