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特集1 いわゆるヒト喰いバクテリアと劇症型感染症
1.劇症型溶血性レンサ球菌感染症の歴史
History of streptococcal toxic shock syndrome
池辺忠義
1
Ikebe Tadayoshi
1
1国立感染症研究所・細菌第一部 主任研究官
キーワード:
劇症型溶血性レンサ球菌感染症
,
A群レンサ球菌
,
歴史
Keyword:
劇症型溶血性レンサ球菌感染症
,
A群レンサ球菌
,
歴史
pp.28-31
発行日 2013年6月25日
Published Date 2013/6/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201307028
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劇症型溶血性レンサ球菌感染症(streptococcal toxic shock syndrome:STSS)は1980年代に米国やヨーロッパで報告され,わが国においても1993年に症例報告がなされている。年間100~200例の患者が確認され,このうち約30~40%が死亡しているというきわめて致死率の高い感染症である。この感染症のおもな原因菌であるA群レンサ球菌は咽頭炎や扁桃炎などのごくありふれた感染症を引き起こす病原体である。本稿ではレンサ球菌感染症の発見から劇症型溶血性レンサ球菌感染症の出現に至るまで,レンサ球菌感染症の変遷について解説する。