連載 医薬品情報(DI)室より 注目の新薬情報〈20〉
ナルラピドⓇ錠1mg,同2mg,同4mg・ナルサスⓇ錠2mg,同6mg,同12mg,同24mg
見野靖晃
1
,
八木達也
1
,
菊池直香
1
,
川上純一
2
1浜松医科大学医学部附属病院薬剤部
2浜松医科大学医学部附属病院薬剤部 教授/薬剤部長
pp.2147-2149
発行日 2017年9月1日
Published Date 2017/9/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201709165
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◆製剤の特徴 「ナルラピド®錠1mg,同2mg,同4mg(ヒドロモルフォン塩酸塩)」および「ナルサス®錠2mg,同6mg,同12mg,同24mg(ヒドロモルフォン塩酸塩)」は,強オピオイドのあへん系麻薬性鎮痛剤である。ヒドロモルフォンはオピオイドμ受容体へアゴニストとして作用し,鎮痛効果を発揮する。そして2016年現在,45の国と地域で“中等度から高度のがん疼痛”または“非がん疼痛患者の疼痛”に対する適応で使用されている。本邦での適応は“中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛”である。ナルサス®錠は徐放性製剤,ナルラピド®錠は即放性製剤となっており,それぞれ主に,がんの持続性疼痛,突出痛に用いられる。ヒドロモルフォンはチトクロームP450の代謝を受けず,また,これらを阻害および誘導しない。