連載 クリニカル・パスと薬剤師(68)計画と実践のノウ・ハウ
ニボルマブ投与時における集約的クリニカルパスの作成
濵武清範
1
,
小島一晃
2
1高槻赤十字病院薬剤部
2高槻赤十字病院薬剤部 薬剤副部長
pp.889-896
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201703127
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免疫チェックポイント阻害薬は,既存の抗がん剤と副作用のプロファイルが異なり,好発時期が一定でなく重症化することも多いとされている。今回,副作用の早期発見や自己観察教育も含めた集約的管理が可能となるクリニカルパスを,薬剤部主導で作成した。投薬,検査,観察指導項目,免疫学的検査,内分泌検査を含め,多くの内容を盛り込んだ。入院時は副作用の自己観察方法の教育を重視し,薬剤師外来にて一貫した副作用モニタリングを実施することで,副作用の早期発見が可能と考える。また,救急外来受診時のプロトコルを作成することで,副作用初期症状の見逃しや重篤化が回避できると考える。一方で,今後はクリニカルパスの内容を検討し,改訂することが重要となる。