Japanese
English
症例
ニボルマブ投与中に発症した扁平苔癬様角化症
Nivolumab-induced lichen planus-like keratosis
安島 さやか
1
,
佐野 友佑
1
,
橋爪 秀夫
1
Sayaka AJIMA
1
,
Yusuke SANO
1
,
Hideo HASHIZUME
1
1磐田市立総合病院,皮膚科(主任:橋爪秀夫部長)
キーワード:
ニボルマブ
,
扁平苔癬
Keyword:
ニボルマブ
,
扁平苔癬
pp.497-499
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004517
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80歳,女性。胃癌(N3bM0 Stage Ⅲc)の既往歴で全摘後,肺転移に加え副腎転移をおこしたためニボルマブ(オプジーボ®,240mg/回・2週間隔)による治療を開始していた。30コース終了後の当科初診1カ月前頃から,従来あった手背の扁平な茶褐色の皮疹が紅色となった。主科にてステロイド外用治療が行われたが著変がないため,当科を紹介受診した。両側手背に角化の強い辺縁不整の紅色局面を認め,瘙痒などの自覚症状はなかった。組織学的に扁平苔癬様角化症と診断した。無治療で経過観察を続け,縮小消失した。自験例は,多臓器転移があるにもかかわらず術後10年経過しており,本薬剤が生存期間の著しい延伸に寄与していると考えている。
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