ひとやすみ・154
血液定期搬送への集約を
中川 国利
1
1宮城県赤十字血液センター
pp.1045
発行日 2017年9月20日
Published Date 2017/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211723
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血液センターは医療機関からの要請に応じ,いついかなる時にも血液を供給することを責務としている.私が勤める血液センターでは午前と午後の定期便のほかに,通常走行による臨時便,さらに生死にかかわる緊急要請にはサイレンを鳴らしての緊急搬送を行っている.しかしながら近年,血液供給量がほぼ一定にもかかわらず,臨時便や緊急便が増加しつつある.
定期外搬送が増えた理由としては,経費削減のため院内在庫を少なくしたりゼロにしたりして,必要時に随時発注するようになったことが挙げられる.また緊急搬送の判断は医療を担う医師や検査技師が下すが,担当者により緊急度の判断が異なる.そのため病院によって定期便と臨時便の比率が大きく異なる.さらに緊急搬送の発注時間は終業時に近い午後4時前後が圧倒的に多く,担当者の都合で発注されている可能性もうかがわれる.
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