連載 クリニカル・パスと薬剤師(63)計画と実践のノウ・ハウ
クリニカルパス薬剤の後発品導入による経済的貢献と周術期予防抗菌薬の適正使用に向けた薬剤師の取り組み
遠藤正憲
1
,
小川暁生
1
,
淵上尚彦
1
,
林沼聖子
3
,
藤井尚美
4
,
吉永典子
5
,
津田知樹
6
,
奥川郁
7
,
塚本有子
2
,
髙橋良一
8
1近江八幡市立総合医療センター薬剤部
2近江八幡市立総合医療センター薬剤部 薬剤部長
3近江八幡市立総合医療センター 感染制御室
4近江八幡市立総合医療センター 手術室
5近江八幡市立総合医療センター 手術室 看護長
6近江八幡市立総合医療センター 院内感染対策委員会/小児外科部長
7近江八幡市立総合医療センター クリニカルパス委員長/外科部長
8近江八幡市立総合医療センター 院内感染対策委員長/血液内科部長
pp.1533-1538
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.20837/12016061533
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近江八幡市立総合医療センターでは,より効率的かつ標準的な医療を提供するために,病院全体でクリニカルパス(パス)の導入を推進してきた。 薬剤部では,パス中で使用する薬剤について,後発品の積極的な導入と周術期抗菌薬の適正使用推進を重点的に取り組んできた。薬剤部が効率的な後発品への切り替えを進めることで,2006年度よりパス内の薬剤費で30万円弱の削減に成功した。また,長時間かかる手術での術中追加投与率が35%程度から70%超に改善するなど,周術期抗菌薬の適正使用に寄与することができた。これらの成果は,薬剤部が多くのスタッフと部門を超えて協働し,活動した結果であると考える。