連載 連載・クリニカル・パスと薬剤師(56) 計画と実践のノウ・ハウ
手術関連クリニカルパスの 抗菌薬適正化に向けた 薬剤師の取り組み
岸川礼子
1
,
室高広
1
,
佐々木均
2
,
北原隆志
3
1長崎大学病院薬剤部
2長崎大学病院薬剤部 教授・薬剤部長
3長崎大学病院薬剤部 准教授・副薬剤部長
pp.123-128
発行日 2015年7月1日
Published Date 2015/7/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201507123
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手術関連クリニカルパス(パス)では,感染予防目的の抗菌薬(周術期抗菌薬)が含まれるため,抗菌薬の適正使用も考慮する必要がある。長崎大学病院では,監査予定のパスに周術期抗菌薬が含まれていた場合,事前にパス委員薬剤師と感染制御専門薬剤師によりガイドライン,文献等を元に評価を行い,さらに感染制御部門とも協議しながら抗菌薬適正化を目指す新運用を開始した。2012年6月の運用開始後1年間で,不適正と評価したパスの約4割について変更提案の受け入れがあり,周術期抗菌薬の内容を改善できた。薬剤師の積極的関与により,パスでの抗菌薬適正使用を推進できると考える。