連載 患者のQOL向上と薬剤師の関わりPART Ⅰ.院内製剤(76)
院内製剤における 品質管理手法の確立と評価
髙田裕介
1
,
柴 綾香
4
,
見留英路
5
,
明樂一己
6
,
田中亮裕
2
,
荒木博陽
2
1愛媛大学医学部附属病院薬剤部
2愛媛大学医学部附属病院薬剤部 准教授/副薬剤部長
4松山大学薬学部医療薬学科薬品分析化学研究室
5松山大学薬学部医療薬学科薬品分析化学研究室 准教授
6松山大学薬学部医療薬学科薬品分析化学研究室 教授
pp.2645-2649
発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201511157
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
院内製剤を臨床応用するためには,薬剤師が品質管理に関するエビデンスを構築する必要がある。今回,愛媛大学医学部附属病院薬剤部で調製されている院内製剤のうち,メチレンブルー(MB)注射液,リサミングリーン(LG)点眼液,ローズベンガル(RB)点眼液に関して,品質管理試験の方法を確立した。各製剤の調製当日から6カ月後までの濃度・無菌性を経時的に観察した結果,いずれの製剤に関しても,未開封の場合は調製後6カ月間で経時的な含量の変化はなく,無菌性も保たれていたため,使用期限を未開封で6カ月と定めた。今後はこれら以外の院内製剤にも同様に品質管理を行い,定期的な品質見直しのための体制作りを進めていきたい。