連載 薬剤師による処方設計(39)
整形外科病棟における鎮痛薬処方支援時の腎機能評価に基づく薬学的アプローチ
内川晶裕
1
,
濵中 努
2
,
田中一穂
3
,
圓尾明弘
4
1社会医療法人 製鉄記念広畑病院 薬剤部
2社会医療法人 製鉄記念広畑病院 薬剤部 統括主任
3社会医療法人 製鉄記念広畑病院 薬剤部 薬剤部長
4社会医療法人 製鉄記念広畑病院 整形外科・担当部長
pp.2637-2643
発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201511149
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非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は,整形外科において頻用される鎮痛薬であるが,腎機能を低下させる可能性があることは一般的に知られている。しかし,腎機能が低下している高齢者においても,十分な評価が行われないままNSAIDsが使用されることが見受けられる。製鉄記念広畑病院(兵庫県姫路市)の整形外科病棟では,専任の薬剤師による病棟常駐業務を開始しており,プロトコルに基づいた薬物治療管理(PBPM)を実践し,鎮痛薬を含めた処方支援体制を構築することで,薬剤師がチーム医療の薬物療法に対して積極的に参画している。 今回,薬剤師がPBPM の実践により,腎機能を考慮した鎮痛薬の選択を主体的に行ったことで,腎機能の低下を抑えることができた。