新管理技術講座・11
品質管理(QC)
S
pp.74-75
発行日 1971年11月1日
Published Date 1971/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204500
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目的にかかわる問題 近代管理学の旗手サイモンは,管理の合理性を測定するための統一基準を能率原理におく.そして,管理決定の合理性は,一定の目的を達成するために合理的な手段を選択することにあるとする.そのシェーマは,目的——手段の体系として示されるが,これは,上野陽一が目的と手段との関係によって能率の概念を説明したのと軌を一にするものといえる.この場合,ある目的のための最適手段の発見活用という方向と,ある限定された手段による最大価値の実現達成という方向との2つの方向が考えられるが,今回のテーマである品質管理(quality control; QC)はその‘目的’にかかわる問題と考えてよい.
たとえば,製造手段の合理化の方向をいかに推進しても,製品にオシャカばかり出ていたのでは,真の合理化とはいえない.製造手段の能率性は,製品の品質が定められた水準に維持されて,はじめて論じうるものとなる.
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