連載 クリニカル・パスと薬剤師(69)
経皮的カテーテル心筋焼灼術パスでの抗菌薬予防投与~変更提案と前後比較~
岸川礼子
1
,
室高広
2
,
佐々木均
3
,
北原隆志
4
1長崎大学病院薬剤部
2長崎大学病院薬剤部 副薬剤部長
3長崎大学病院薬剤部 教授/薬剤部長
4長崎大学病院薬剤部 准教授/副薬剤部長
pp.1501-1504
発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201706129
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経皮的カテーテル心筋焼灼術(CA)パスでの抗菌薬予防投与を,セフジニルカプセルからCAによる感染症の主な原因菌であるグラム陽性菌をターゲットとしたクラブラン酸カリウム/アモキシシリン水和物配合錠に変更提案し,変更後にその妥当性を評価した。変更前後とも術後感染と診断された患者はなく,発熱患者数,術後抗菌薬使用患者数,術後在院日数にも有意差は認められなかった。変更前後で抗菌薬の薬剤費は有意に減少した。以上の結果より,変更は妥当であり,医療経済的にも有益であったと思われる。薬剤師を含めた感染制御部門の連携により,抗菌薬適正使用を目的としたパス変更を実施できた。