特集 薬事法改正の意義とパラダイムシフト~医薬品・医療機器・再生医療の新しい枠組み~
3.医療現場での医薬品リスク管理の取り組み
中村敏明
1
,
政田幹夫
2
1福井大学医学部附属病院薬剤部・副部長/講師
2大阪薬科大学・学長
pp.1131-1135
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201504097
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医療現場の薬剤師は,安心・安全な医療の提供を常に心がけながら実務を行っているが,個人の努力だけでは限界があり,これは医療に関わるすべての関係者らによって多方面から取り組むことが求められている。この度の薬事法の改正では,安全対策を強化する目的と医療に関わるすべての人の果たすべき役割が明示された。薬学的管理は単なる服薬指導ではなく,有効性と安全性を最大限に引き出し,患者にとって最良のアウトカムを達成するために不可欠な支援である。 本稿では,医療現場の薬剤師業務のあり方について,福井大学医学部附属病院におけるこれまでの取り組みを紹介しながら私見を述べる。