連載 リスクマネジメント~院内での薬剤師の活動~(113)
医薬品の適応外使用管理への取り組み
高橋麻利子
1
,
髙橋結花
2
,
木村利美
3
1東京女子医科大学病院薬剤部
2東京女子医科大学病院薬剤部 薬剤師長
3東京女子医科大学病院薬剤部 薬剤部長
pp.1101-1105
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201704137
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医薬品は本来,薬事法上承認された適応症の範囲で使用されることが期待されているが,個々の診療において適応外使用をせざるを得ない状況にある。そこで不適切な適応外使用が薬害を引き起こした教訓を踏まえ,エビデンスに基づき,患者の同意の下で,真に患者の利益が確保される場合にのみ診療範囲内での適応外使用が実施されるべきである。
東京女子医科大学病院では,院内における医薬品適応外使用に関する使用実態を広く把握・管理し,不適切な適応外使用を防ぐとともに,速やかで安全な治療が行えることを目的として,2012年に薬事委員会への適応外使用医薬品申請を義務付け,一元管理を開始した。今回,適応外使用管理への取り組みについて,薬剤師の活動を中心に紹介する。