連載 クリニカル・パスと薬剤師(53) 計画と実践のノウ・ハウ
熊本県がん診療連携パス「私のカルテ」と薬剤師
北岡朋子
1
,
境健爾
3
,
片渕秀隆
4
,
田上治美
2
1済生会熊本病院薬剤部
2済生会熊本病院薬剤部薬剤部長
3済生会熊本病院腫瘍内科・部長
4熊本大学医学部附属病院産科婦人科・教授
3[熊本県がん診療連携協議会幹事会相談支援・情報連携部会]
4[熊本県がん診療連携協議会幹事会相談支援・情報連携部会]
pp.2023-2030
発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.20837/12014082023
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医療機関の機能分化が進んでいる昨今,がん治療においても専門病院,かかりつけ医,在宅支援機関などのシームレスな地域連携が必要となる。熊本県では,熊本県がん診療連携協議会が中心となり,がん診療ネットワークを構築し,県で統一したがん診療連携パスである「私のカルテ」を作成し,その運用を開始した。お薬手帳は「私のカルテ」の主要な構成要素の一つであり,薬剤師は薬物療法の情報提供の役割をもって地域連携に参画し,がん薬物療法の充実に一翼を担っている。「私のカルテ」は,患者中心のがん医療や質の高い地域連携の実践を可能とする有用なツールと成り得る。