日本列島
熊本県「県民健康フォーラム」—熊本
岩永 俊博
1
1熊本県阿蘇保健所
pp.299
発行日 1988年5月15日
Published Date 1988/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207674
- 有料閲覧
- 文献概要
昭和62年度「県民健康フォーラム」が12月1日県立劇場で,一般県民や保健所,市町村の関係者など約1,200人を集めて開かれた.開会の挨拶に立った星子亘県衛生部長は,熊本県の疾病や高齢者についての現状や今後の動向予測を述べ,特に長寿社会での保健衛生行政の中での健康施策を,県民みんなで考え,行政や住民組織,また県民一人一人が積極的に健康づくりに参加し,努力する必要性を強調した.また,WHOのオタワ憲章に触れ,保健行政の中だけの問題としてでなく,他分野との関連のなかで健康づくりを考え,進めていくことも力説した.
続いて,午前中は国立公衆衛生院の小野寺伸夫氏を座長に,「これからの健康づくり」と題して,パネルディスカッションが行われ,4人のパネラーが,それぞれの立場からの意見や考えを提示した.最初に立った国立栄養研究所の辻悦子氏は,健康な生活の基盤としての食事の問題を取り上げ,個人差や地域差の大きい食事の問題を,家庭,学校,地域が一体となって,将来を持つ子どもたちも含めて"健康で生きるための方法"を学ぶ健康教育を考え、一人一人が実践することの必要性を提示した.次に,博多全日空ホテルクラブの水原博而氏が,健康のための運動という視点から,適正な運動の量と質について具体的に分かりやすく解説し,「ニコニコペース」を守って,成人病の予防と改善への提言をした.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.