連載 統括保健師の日々・42
—熊本県熊本市の場合④—黒子の呪縛—認知がないならつながらない
髙本 佳代子
1
1熊本市健康福祉局福祉部
pp.329
発行日 2020年4月10日
Published Date 2020/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664201406
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近年の少子高齢化の進展や家族形態の多様化などにより,保健福祉部門では生活課題が複雑化し,多問題事例や処遇困難事例が増加傾向にあります。生活困窮者への相談支援のほか,2019(令和元)年の生活保護法の改正により,被保護者の健康管理支援事業が開始されるなど,保健師活動が拡大傾向にあり,増員要望等も行っているところです。
しかし,例えば介護保険分野を見れば,自立支援・重度化防止の推進に向けて地域ケア会議が開催され,自立支援型ケアプランによる支援などでは,作業療法士や理学療法士などのリハ職や社会福祉士の活動が注目・期待されています。また,個別の事例のみならず,地域マネジメント,いわゆる健康福祉のまちづくりにおいても,保健師への期待度が下がってきているように感じています。
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