連載 薬剤師による処方設計〈27〉
処方設計における薬剤師の役割 ~療養病床の特性と高齢者の腎機能を見据えて~
栗林左知
1
1医療法人 太白会 シーサイド病院薬剤部
pp.2033-2037
発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.20837/12014082033
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シーサイド病院(山口県宇部市)は,回復期リハビリテーション病床24床を含む医療療養病床155床と,介護療養病床55床からなる合計210床の療養型病院である。入院患者は急性期あるいは回復期からの転院が70%を占め,自宅あるいは居宅系サービスからの入院が約30%となっている。入院時には,山口県病院薬剤師会の「病棟薬剤業務支援ソフト」を活用し,全患者に対し服用計画および処方提案を実施している。また,入院中においては,必要な検査について医師との共同指示や検査値の全例フォローアップから,副作用の早期発見,さらに処方提案へつなげる医薬品の安全使用のシステムを構築した。特に入院患者平均の腎機能は低く,添付文書に従った医薬品使用を徹底するためには,全患者に対するフォローアップの必要性も強く示唆されたので報告する。