小児・妊婦・高齢者に対するIBD診療
高齢者炎症性腸疾患に対する外科治療
池内 浩基
1
,
内野 基
,
坂東 俊宏
,
平田 晃宏
,
蝶野 晃宏
,
佐々木 寛文
,
堀尾 勇規
,
後藤 佳子
1兵庫医科大学 炎症性腸疾患外科
キーワード:
Crohn病
,
炎症性腸疾患
,
死亡率
,
大腸炎-潰瘍性
,
周術期管理
Keyword:
Crohn Disease
,
Colitis, Ulcerative
,
Mortality
,
Inflammatory Bowel Diseases
,
Perioperative Care
pp.173-177
発行日 2017年3月20日
Published Date 2017/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2017217819
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潰瘍性大腸炎(UC)では高齢者の増加が著しい.また,その緊急手術症例の予後は不良であるとの報告が多い.内科的治療法の選択肢が増加しているが,予後を考えると,重症例に対する治療法の追加・変更は慎重に行うべきである.また,術式は括約筋温存手術と,大腸全摘・永久回腸人工肛門造設術の選択となるが,QOLを考慮しつつ,患者の希望を優先させて選択しているのが現状である.一方,クローン病(CD)ではUCに比べて,高齢者手術症例の報告は少なく,多くが症例報告レベルである.ただ,バイオ製剤が導入された後の症例のほうが,手術時年齢が高齢化しているという現状もある.本稿では当科で経験した初回手術時年齢が60歳以上であった,23例の臨床経過を中心に述べる.
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