下部消化管:炎症からの発癌
炎症発癌の治療 大腸外科治療の工夫
池内 浩基
1
,
内野 基
,
松岡 宏樹
,
坂東 俊宏
,
広瀬 慧
,
平田 晃宏
,
蝶野 晃宏
,
佐々木 寛文
1兵庫医科大学 炎症性腸疾患外科
キーワード:
Crohn病
,
結腸腫瘍
,
結腸切除
,
大腸炎-潰瘍性
,
直腸腫瘍
,
直腸切除
,
発癌
,
肛門括約筋温存術
Keyword:
Colectomy
,
Crohn Disease
,
Colonic Neoplasms
,
Colitis, Ulcerative
,
Rectal Neoplasms
,
Carcinogenesis
pp.405-409
発行日 2015年7月20日
Published Date 2015/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2015374063
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潰瘍性大腸炎(以下,UC)に合併する大腸癌症例の手術は,結腸癌の場合通常の結腸癌と同じように,リンパ節郭清を伴う結腸切除術を行う.直腸癌の場合は肛門温存手術が可能かどうかの判断が重要となる.予後は改善傾向で悪くない.一方,クローン病(以下,CD)では,術前診断が難しく,切除標本で癌の合併が証明される症例も珍しくない.本邦のCDの場合,多くの症例で,直腸肛門病変に合併することが多く,腹会陰式直腸切断術が選択される.複雑痔瘻を合併している症例が多く,会陰部の切除範囲の決定が難しい.進行癌が多く予後は不良である.
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