腸管ベーチェット病と単純性潰瘍
腸管ベーチェット病と単純性潰瘍の異同 ベーチェット病疑い例の取り扱い
河内 修司
1
,
蔵原 晃一
,
八板 弘樹
,
森下 寿文
,
長末 智寛
,
阿部 洋文
,
渕上 忠彦
,
松本 主之
1松山赤十字病院 胃腸センター
キーワード:
Behcet症候群
,
腸粘膜
,
小腸疾患
,
カプセル内視鏡法
,
小腸内視鏡法
,
単純性潰瘍
Keyword:
Behcet Syndrome
,
Intestinal Mucosa
,
Capsule Endoscopy
pp.561-566
発行日 2014年11月20日
Published Date 2014/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2015106043
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腸管に定型病変を認める完全型・不全型ベーチェット病(DBD)11例とベーチェット病疑い(SBD)4例における臨床像と小腸カプセル内視鏡(CE)所見を遡及的に比較した.DBD群はSBD群と比較し罹病期間が長く,小腸CE所見で小腸粘膜傷害陽性例が多い傾向がみられた(p=0.057).小腸の部位別罹患率として,空腸では2群間に差を認めなかったが,回腸ではDBD群で多い傾向を認めた(p=0.057).一方,小腸全体,あるいは空腸・回腸の区域別におけるびらん,潰瘍の病変数は2群間で差はなかった.以上より,小腸病変の点からSBDとDBDに明らかな違いはなく,同一の病態とみなすべきと考えた.DBDとSBDの異同について,文献的考察も加えた.
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