腸管ベーチェット病と単純性潰瘍
腸管ベーチェット病・単純性潰瘍の下部消化管病変
小林 清典
1
,
川岸 加奈
,
大岡 正平
,
横山 薫
,
佐田 美和
,
小泉 和三郎
1北里大学医学部附属新世紀医療開発センター
キーワード:
Behcet症候群
,
潰瘍
,
病的狭窄
,
消化器系瘻
,
腸疾患
,
回盲部
,
単純性潰瘍
Keyword:
Behcet Syndrome
,
Constriction, Pathologic
,
Intestinal Diseases
,
Ulcer
,
Digestive System Fistula
pp.581-586
発行日 2014年11月20日
Published Date 2014/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2015106046
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腸管ベーチェット病(腸管BD)と単純性潰瘍(SU)の下部消化管病変は,典型的には回盲部に発生する大型の打ち抜き様潰瘍(定型的病変)である.なお腸管BDは,回盲部以外の下部消化管にも多発する潰瘍を合併したり,縦走潰瘍や潰瘍性大腸炎類似の腸管病変(非定型的病変)を認める場合があり,SUより病変の分布や形態が多様性を有している.また腸管病変が狭窄や瘻孔などの腸管合併症へ進展する頻度が比較的高く,経過観察を行ううえで注意が必要である.消化管造影や内視鏡による腸管BDとSUの鑑別は,定型的病変の評価のみでは困難であり,回盲部以外の消化管の精査や,腸管外病変の確認を行うことが必要である.
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