腸管ベーチェット病と単純性潰瘍
腸管ベーチェット病と単純性潰瘍の異同
柿本 一城
1
,
村野 実之
,
井上 拓也
,
阿部 洋介
,
川上 研
,
岡田 俊彦
,
能田 貞治
,
村野 直子
,
樋口 和秀
1大阪医科大学 第2内科
キーワード:
Behcet症候群
,
口内炎-アフタ性
,
再発
,
消化器外科
,
腸疾患
,
胃腸内視鏡法
,
分類
,
単純性潰瘍
Keyword:
Behcet Syndrome
,
Classification
,
Intestinal Diseases
,
Recurrence
,
Stomatitis, Aphthous
,
Digestive System Surgical Procedures
,
Endoscopy, Gastrointestinal
pp.567-575
発行日 2014年11月20日
Published Date 2014/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2015106044
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腸管ベーチェット病(腸管BD)と単純性潰瘍(SU)の異同を明らかにする目的で,長期経過観察しえた腸管BD29例,SU18例の臨床像および臨床経過,内視鏡所見,手術率,再発率について検討した.腸管BDは臨床徴候により完全型BDと不全型BDに,SUは口腔内アフタの有無により分けて検討したところ,臨床経過中に病型が進展したものは口腔内アフタ(-)SUでは認めなかったが,口腔内アフタ(+)SUから不全型BDが4例,不全型BDから完全型BDが1例存在した.また口腔内アフタ(+)SUおよび腸管BDでは37.5%(15/40)に回盲部以外の消化管病変を有していたが,口腔内アフタ(-)SUでは回盲部以外に病変を認めた症例はなかった.さらに口腔内アフタ(-)SUは口腔内アフタ(+)SUや腸管BDと比較して手術率,再発率ともに低く,口腔内アフタの有無により疾患の病態が異なることが示唆された.
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