B型肝炎-根絶に向けて
B型肝炎の最新治療 B型肝炎核酸アナログ治療中の肝発癌症例
保坂 哲也
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1国家公務員共済組合連合会虎の門病院 肝臓内科
キーワード:
ウイルスDNA
,
B型肝炎ウイルス
,
肝細胞癌
,
抗ウイルス剤
,
B型肝炎コア抗原
,
B型肝炎表面抗原
,
発生率
,
Lamivudine
,
肝炎-B型-慢性
,
アウトカム評価(保健医療)
,
年齢因子
,
リスク評価
,
Entecavir
,
Tenofovir
,
肝線維症
,
発癌
Keyword:
Tenofovir
,
Antiviral Agents
,
Age Factors
,
DNA, Viral
,
Hepatitis B Core Antigens
,
Hepatitis B Surface Antigens
,
Hepatitis B virus
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Liver Cirrhosis
,
Outcome Assessment (Health Care)
,
Incidence
,
Lamivudine
,
Risk Assessment
,
Hepatitis B, Chronic
,
Carcinogenesis
,
Entecavir
pp.329-334
発行日 2016年2月20日
Published Date 2016/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016206715
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核酸アナログ製剤投与によりHBV増殖が抑制され,肝機能が改善されてきたことは周知の事実である.それに伴い,近年核酸アナログ製剤による肝発癌抑制効果が報告されている.しかしながら核酸アナログ製剤投与中に肝発癌をきたす症例はこれまでも散見されてきている.核酸アナログ製剤投与中に肝発癌をきたす症例の特徴としては,肝線維化進行例や高齢者のほかに,HBコア関連抗原低下不十分例が挙げられ,肝内のHBV蓄積が肝発癌に関係している可能性がある.エンテカビル,テノホビルなどの抗ウイルス効果の強力な核酸アナログ投与でも完全に肝癌発症がなくなるわけではないので,経過良好であっても肝癌のスクリーニングを怠ってはいけない.
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