B型肝炎-根絶に向けて
B型肝炎の検査と予後予測 HBcr抗原測定の意義
田中 榮司
1
1信州大学 医学部内科学第二教室
キーワード:
生物学的マーカー
,
ウイルスDNA
,
ウイルス複製
,
肝炎-B型
,
肝臓腫瘍
,
抗ウイルス剤
,
B型肝炎コア抗原
,
B型肝炎表面抗原
,
再発
,
Interferon-Alpha
,
ウイルス量
,
アヒルB型肝炎ウイルス
,
治療成績
,
肝細胞
,
発癌
Keyword:
Antiviral Agents
,
DNA, Viral
,
Hepatitis B
,
Hepatitis B Core Antigens
,
Hepatitis B Surface Antigens
,
Liver Neoplasms
,
Recurrence
,
Virus Replication
,
Biomarkers
,
Hepatitis B Virus, Duck
,
Interferon-alpha
,
Treatment Outcome
,
Viral Load
,
Hepatocytes
,
Carcinogenesis
pp.301-306
発行日 2016年2月20日
Published Date 2016/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016206711
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HBcr抗原測定系はプレコア・コア遺伝子から転写・翻訳される抗原を一括して測定する.HBVcccDNAは複製の起点であり,この量はHBVの活動性と相関する.核酸アナログ(NUC)使用下では,血中HBV DNA量はcccDNA量を反映しないが,HBcr抗原量はこれを反映するため,とくにNUC投与下でのHBV活動性の評価に有用である.NUC治療の中止基準では,中止後の肝炎再燃予測にHBcr抗原量とHBs抗原量が組み合わせで使用されている.両抗原はそれぞれ特性が異なるため,組み合わせでの評価が有用である.近年,HBcr抗原量がIFN治療効果の予測やNUC治療下での肝発癌予測に有用であることも報告され注目されている.
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