肝癌診療の最前線-知っておきたい診断・治療の新情報
発癌・再発予防 B型慢性肝炎における抗ウイルス治療の肝発癌抑制効果
横須賀 收
1
,
亀崎 秀宏
1千葉大学 大学院医学研究院腫瘍内科学
キーワード:
ウイルスDNA
,
B型肝炎ウイルス
,
肝細胞癌
,
腫瘍再発
,
腫瘍過程
,
Lamivudine
,
肝炎-B型-慢性
,
Entecavir
,
Tenofovir
,
Polyethylene Glycol-Interferons
Keyword:
Tenofovir
,
DNA, Viral
,
Hepatitis B virus
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Neoplastic Processes
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Hepatitis B, Chronic
,
Lamivudine
,
Entecavir
pp.414-419
発行日 2012年3月1日
Published Date 2012/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012175476
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・HBVは肝癌発症のリスク因子である。台湾からの報告では、エントリー時(30~65歳)のHBV DNA量が4 log copies/ml以上と多い症例では、肝発癌率が高率であり、5 log、6 logと多いほどより高率である。・2004年Liawらは、ランダム化比較試験により、lamivudineによる肝発癌抑制効果を報告している。本邦の犬山シンポジウムの報告をはじめ、この結果を支持する報告が多くみられる。しかしながら、耐性株の出現により、この肝発癌抑制効果が低下する懸念がある。・インターフェロンにより肝癌再発抑制効果があると報告されている。・新規核酸アナログ製剤entecavirやペグインターフェロンによって、抗ウイルス効果や抗炎症効果のみならず肝癌抑制効果も期待される。
©Nankodo Co., Ltd., 2012