B型肝炎-根絶に向けて
B型肝炎の検査と予後予測 HBs抗原定量的測定の意義
新海 登
1
,
田中 靖人
1名古屋市立大学 大学院医学研究科病態医科学
キーワード:
生物学的マーカー
,
ウイルスDNA
,
B型肝炎ウイルス
,
肝臓腫瘍
,
抗ウイルス剤
,
B型肝炎表面抗原
,
リスク
,
肝炎-B型-慢性
,
治療成績
,
発癌
Keyword:
Antiviral Agents
,
DNA, Viral
,
Hepatitis B Surface Antigens
,
Hepatitis B virus
,
Liver Neoplasms
,
Risk
,
Biomarkers
,
Treatment Outcome
,
Hepatitis B, Chronic
,
Carcinogenesis
pp.287-293
発行日 2016年2月20日
Published Date 2016/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016206709
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B型肝炎ウイルス(HBV)モニタリングの一つにHBs抗原定量がある.未治療のHBe抗原陰性かつHBV DNAが低い症例において,HBs抗原量と肝障害,病態進展,肝発癌率に正の相関があり,HBs抗原定量はHBe抗原やHBV DNAに加えて臨床的に有用なマーカーである.また,核酸アナログ投与もしくはPegIFN治療中の患者において,HBs抗原やHBコア関連抗原を測定することで,治療効果を予測することができる.近年,HBV既往感染からのHBV再活性化対策として,HBV DNAモニタリングが推奨されているが,症例によっては安価で簡便な高感度HBs抗原測定で十分かもしれない.
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