有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン-内視鏡検診時代の新たなる幕開け
検診対象集約への戦略 現状と課題 胃癌リスク評価と対策型検診
加藤 勝章
1
1宮城県対がん協会がん検診センター
キーワード:
ヘリコバクター感染症
,
Helicobacter pylori
,
IgG
,
Pepsinogens
,
胃腫瘍
,
集団検診
,
リスク評価
,
精度管理
,
除菌療法
Keyword:
Immunoglobulin G
,
Mass Screening
,
Pepsinogens
,
Stomach Neoplasms
,
Helicobacter pylori
,
Helicobacter Infections
,
Risk Assessment
pp.205-212
発行日 2016年1月20日
Published Date 2016/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016164629
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胃癌リスク評価ABC分類は胃癌罹患リスクの層別化には有用であり,対象集約による検診の効率化と不利益の低減,新たな受診者の掘り起こし,高リスク群の除菌治療への誘導などの効果が期待されるが,一方で,低リスク群の診断精度,高リスク群の事後管理方法,除菌群のリスク評価と除菌後胃癌対策などの問題がある.ABC分類を組み込んだ胃がん検診の有効性は未だ証明されていないため,対策型検診としての実施は未だハードルが高いが,Helicobacter pylori感染の有無によって検診による利益・不利益のずれが生じるのも問題である.少なくとも検診が正しく運用されているかを評価できる精度管理システムを構築してから導入を考慮すべきである.
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