有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン-内視鏡検診時代の新たなる幕開け
胃内視鏡検診を巡る新たなる展開 精度の高い個別検診を目指して
入口 陽介
1
,
小田 丈二
,
水谷 勝
,
高柳 聡
,
冨野 泰弘
,
山里 哲郎
,
山村 彰彦
1東京都がん検診センター 消化器内科
キーワード:
胃鏡法
,
胃腫瘍
,
集団検診
,
腫瘍進行度
,
診断サービス
,
精度管理
,
腫瘍の早期診断
Keyword:
Diagnostic Services
,
Gastroscopy
,
Neoplasm Staging
,
Mass Screening
,
Stomach Neoplasms
,
Early Detection of Cancer
pp.151-157
発行日 2016年1月20日
Published Date 2016/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016164621
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対策型胃がん検診では,これまでの胃X線検診に加えて内視鏡検診に有効性が認められたことから,内視鏡検診への期待が膨らんでいる.内視鏡検診では,医師の労働資源や費用を有効に活用して安全で精度の高い検査として導入するための体制づくりが必要不可欠である.当センターでは,視野角140°である内視鏡検査の弱点を分析して,精度が高く効率的な観察・撮影方法を作成した.その観察・撮影方法を用いて発見された経年発見胃癌321例について,検査間隔と深達度について検討したところ,逐年検診では早期癌率:97.4%(粘膜内癌率:81.1%),隔年検診では早期癌率:94.8%(粘膜内癌率は65.5%)であり,逐年と隔年検診で早期癌率に有意差はないが,粘膜内癌率が逐年で高率であった.
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