胃癌リスク診断を巡って-現状と問題点
胃癌リスク診断の検診への応用と課題 未分化型胃癌発生ハイリスク群を巡って
渡邉 実香
1
,
加藤 順
,
榎本 祥太郎
,
吉田 岳市
,
出口 久暢
,
一瀬 雅夫
1和歌山健康センター
キーワード:
ヘリコバクター感染症
,
Helicobacter pylori
,
胃炎-萎縮性
,
胃鏡法
,
胃腫瘍
,
抗細菌剤
,
集団検診
,
多剤併用療法
,
リスク評価
,
未分化癌
,
腫瘍の早期診断
,
除菌療法
Keyword:
Anti-Bacterial Agents
,
Carcinoma
,
Drug Therapy, Combination
,
Gastroscopy
,
Gastritis, Atrophic
,
Mass Screening
,
Stomach Neoplasms
,
Helicobacter pylori
,
Helicobacter Infections
,
Risk Assessment
,
Early Detection of Cancer
pp.1161-1167
発行日 2013年6月20日
Published Date 2013/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013284985
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未分化型胃癌はH.pylori感染を契機に,従来のCorreaらが提唱する萎縮性胃炎→腸上皮化生→dysplasia→胃癌のルートとは異なる,萎縮軽度,炎症高度な胃体部の活動性胃炎症例に高頻度に発生することがわかってきた.H.pylori感染者を対象に血清ペプシノゲンにて萎縮性胃炎軽度で炎症が高度である集団を同定し,さらに内視鏡検査で胃体部の活動性胃炎の指標として報告されている皺襞肥大型胃炎を合併した個人を同定することにより,未分化型胃癌の超ハイリスク群を同定可能であることが明らかになった.さらに,このハイリスク集団はH.pylori除菌治療により,胃癌発生を抑制可能であることが観察研究から示唆されている.
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