胃癌リスク診断を巡って-現状と問題点
胃癌リスク診断の検診への応用と課題 H.pylori未感染群の診断とH.pylori陰性胃癌を巡って
伊藤 公訓
1
,
松尾 泰治
,
保田 智之
,
松本 陽子
,
吉原 正治
,
田中 信治
,
茶山 一彰
1広島大学病院 消化器・代謝内科
キーワード:
ヘリコバクター感染症
,
Helicobacter pylori
,
胃鏡法
,
胃腫瘍
,
集団検診
,
分類
,
リスク評価
,
腫瘍の早期診断
Keyword:
Classification
,
Gastroscopy
,
Mass Screening
,
Stomach Neoplasms
,
Helicobacter pylori
,
Helicobacter Infections
,
Risk Assessment
,
Early Detection of Cancer
pp.1155-1159
発行日 2013年6月20日
Published Date 2013/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013284984
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
本邦におけるH.pylori陰性胃癌の頻度は胃癌全体の1%未満であり,H.pylori陰性胃癌はまれな疾患である.今後,H.pylori感染率の自然減少や,除菌治療の普及により,本邦の胃癌罹患は劇的に減少していくことが予想される.一方,胃癌内視鏡治療を受けた症例の1割程度はABCリスク診断においてA群に分類される.これらの症例の大部分は,内視鏡的に体部萎縮を有しており,相応の胃癌発生リスクを有していることが予想できる.これらの症例に正しいリスク診断を行っていくことは重要である.
Copyright © 2013, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.