消化器内視鏡診療における適切な鎮静法-新ガイドラインの正しい理解・運用のために
内視鏡診療における適切な鎮静法
入澤 篤志
1
,
澁川 悟朗
,
阿部 洋子
,
忌部 航
,
星 恒輝
,
山部 茜子
,
五十嵐 亮
,
小原 勝敏
1福島県立医科大学会津医療センター 消化器内科学講座
キーワード:
Benzodiazepines
,
Propofol
,
インフォームドコンセント
,
呼吸機能検査
,
催眠剤と鎮静剤
,
低血圧
,
消化器系内視鏡法
,
酸素欠乏
,
診療ガイドライン
,
精神鎮静法
,
めまい感
,
意識レベル
,
呼吸抑制
,
鎮静度
Keyword:
Hypoxia
,
Benzodiazepines
,
Dizziness
,
Hypnotics and Sedatives
,
Hypotension
,
Informed Consent
,
Respiratory Function Tests
,
Propofol
,
Endoscopy, Digestive System
,
Practice Guidelines as Topic
pp.543-550
発行日 2015年4月20日
Published Date 2015/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015211343
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
内視鏡診療において鎮静は広く施行されている.鎮静が果たす役割は,患者の不安や不快を取り除き,内視鏡診療に対する受容性や満足度を改善することである.また,内視鏡医にとっても検査治療の完遂・成功率向上の観点から有用性が高い.通常内視鏡検査における妥当な鎮静レベルは中等度鎮静(意識下鎮静)であり,ベンゾジアゼピン系薬剤によって十分な鎮静が可能である.一方,治療や胆膵内視鏡においては,手技・内容によって鎮静深度や薬剤の選択が異なるが,鎮痛薬の併用も考慮して適切な薬剤を使用する.なお,いずれの状況においても鎮静のインフォームド・コンセントは必須であり,鎮静の際には意識レベルと呼吸循環動態の監視を怠ってはならない.また,覚醒後の状態にも十分に留意する必要がある.
Copyright © 2015, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.