特集 エキスパートに学ぶ、安全で楽な外来内視鏡
外来内視鏡診療における鎮静薬・拮抗薬の特徴と使い方
恩田 毅
1
,
貝瀬 満
,
土生 亜美
,
小泉 英里子
,
野田 啓人
,
樋口 和寿
,
大森 順
,
後藤 修
,
岩切 勝彦
1日本医科大学 消化器内科学
キーワード:
Diazepam
,
Flumazenil
,
Flunitrazepam
,
Pethidine
,
Midazolam
,
Naloxone
,
Pentazocine
,
Propofol
,
催眠剤と鎮静剤
,
生体機能モニタリング
,
消化器系内視鏡法
,
薬物相互作用
,
高齢者保健医療サービス
,
診療ガイドライン
,
精神鎮静法
,
外来診療
Keyword:
Diazepam
,
Drug Interactions
,
Propofol
,
Naloxone
,
Monitoring, Physiologic
,
Meperidine
,
Midazolam
,
Flunitrazepam
,
Hypnotics and Sedatives
,
Health Services for the Aged
,
Endoscopy, Digestive System
,
Practice Guidelines as Topic
,
Pentazocine
,
Flumazenil
,
Ambulatory Care
pp.963-971
発行日 2021年6月25日
Published Date 2021/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2021304947
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
内視鏡診療における鎮静の使用頻度は年々上昇しており、外来内視鏡においても例外ではない。これまでの全国調査で、前処置においては鎮静・鎮痛薬に関連する偶発症が最も多いことがわかっている。そうした背景をふまえ2013年に「内視鏡診療における鎮静に関するガイドライン」が作成され、それから7年後の2020年には第2版が作成されるに至った。このガイドラインにおいて、安全に内視鏡検査・治療を遂行するための標準的な指針が示されている。鎮静下内視鏡では中等度の鎮静が至適とされるが、検査数や安全性が求められる外来内視鏡においては、鎮静深度を浅めに設定する必要がある。この微妙な調整を行うためには使用する薬剤のそれぞれの特徴を理解し、患者背景に応じた薬剤の選択など、より細かなマネジメントが求められる。鎮静の安心・安全な運用のために、個々の患者の希望、年齢、合併症、社会的状況、施設の事情によって柔軟に対応する必要がある。
Copyright© 2021 tokyo-igakusha.co.jp. All rights reserved.