消化器内視鏡診療における適切な鎮静法-新ガイドラインの正しい理解・運用のために
鎮静薬使用に関する基本的知識
野村 浩介
1
,
山下 聡
,
貝瀬 満
1国家公務員共済組合連合会虎の門病院 消化器内科
キーワード:
催眠剤と鎮静剤
,
死亡率
,
生体機能モニタリング
,
低血圧
,
消化器系内視鏡法
,
発生率
,
不整脈
,
酸素欠乏
,
呼吸抑制
,
鎮静度
Keyword:
Hypoxia
,
Arrhythmias, Cardiac
,
Hypnotics and Sedatives
,
Hypotension
,
Monitoring, Physiologic
,
Mortality
,
Endoscopy, Digestive System
,
Incidence
pp.525-530
発行日 2015年4月20日
Published Date 2015/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015211340
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消化器内視鏡診療において,近年鎮静(sedation)の需要が増加傾向にある.適切なsedationを行うことで,患者の不安や不快を取り除き,満足度を改善する効果がある.また,内視鏡医の観点からも検査の完遂率や治療成績の向上においても有用とされる.一方でsedationに伴う偶発症や死亡例も報告されており,鎮静薬を使用する内視鏡医は,その利点やリスク,各薬剤の特徴を知っておかなければならない.偶発症の発生を防ぐために,個々の患者ごとに事前に十分な評価を行い,術中および術後のモニタリングを適切に行う必要がある.また,まれではあるものの予期せぬ重篤な偶発症が発生した際に,迅速に対応できる環境整備も忘れてはならない.
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