十二指腸腫瘍性病変に対する診療の進歩
十二指腸神経内分泌腫瘍に対する診療 カルチノイドを中心に
山本 頼正
1
,
藤崎 順子
,
平澤 俊明
,
布部 創也
,
比企 直樹
,
五十嵐 正広
1がん研究会有明病院 消化器内科
キーワード:
カルチノイド腫瘍
,
十二指腸鏡法
,
十二指腸腫瘍
,
神経内分泌腫瘍
,
TNM分類
,
WHO分類
Keyword:
Carcinoid Tumor
,
Duodenoscopy
,
Duodenal Neoplasms
,
Neuroendocrine Tumors
pp.1567-1574
発行日 2014年10月20日
Published Date 2014/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015053656
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カルチノイドは,神経内分泌細胞への分化を示す腫瘍で,2010年のWHO分類では細胞増殖動態G1の神経内分泌腫瘍(neuroendocrine tumor;NET)である.十二指腸NETは,50歳代の男性に多く,検診発見されることも多い.内視鏡では粘膜下腫瘍様の形態で,増大に伴い頂部に陥凹を呈する.正確な腫瘍径は超音波内視鏡で計測する.生検でシナプトフィジン,クロモグラニンAの陽性を確認し確定診断となる.治療はリンパ節郭清を伴う外科切除であるが,1cm以下でSMまでの病変は内視鏡切除も可能である.そのような病変でもリンパ節転移を伴う場合はあり,治療前の十分なインフォームドコンセントが重要である.
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