十二指腸腫瘍性病変に対する診療の進歩
十二指腸悪性リンパ腫の診療
伊豆津 宏二
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1国家公務員共済組合連合会虎の門病院 血液内科
キーワード:
十二指腸腫瘍
,
腫瘍進行度
,
鑑別診断
,
分類
,
リンパ腫
,
リンパ腫-濾胞性
,
治療成績
,
Rituximab
Keyword:
Rituximab
,
Classification
,
Duodenal Neoplasms
,
Diagnosis, Differential
,
Lymphoma, Follicular
,
Neoplasm Staging
,
Lymphoma
,
Treatment Outcome
pp.1575-1580
発行日 2014年10月20日
Published Date 2014/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015053657
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十二指腸には,リンパ腫の病型のうち濾胞性リンパ腫(FL)の頻度が多い.十二指腸FLは無症状で診断されることが多く,典型的な内視鏡所見は下行脚のVater乳頭部周辺の集簇する白色顆粒状小隆起病変で,生検組織ではリンパ節に生じる一般的なFLと同様の免疫形質(CD5-,CD10+,CD19+,CD20+,BCL2+)とBCL2-IGH陽性を特徴とする.カプセル内視鏡やダブルバルーン内視鏡を行うと,十二指腸FLと診断された患者の多くで空腸,回腸などにもFLの病変がみられる.十二指腸FLは無症状の場合,経過観察(watchful waiting)やリツキシマブ単剤療法などを行っても生命予後は良好で,症状をきたしたりリンパ節病変を続発することは少ない.
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