十二指腸腫瘍性病変に対する診療の進歩
治療戦略 私たちはこうしている 十二指腸腫瘍(非乳頭)に対する内視鏡治療
森畠 康策
1
,
井口 幹嵩
,
村木 洋介
,
出口 久暢
,
瀧藤 克也
,
一瀬 雅夫
1和歌山県立医科大学 第二内科
キーワード:
十二指腸鏡法
,
十二指腸疾患
,
十二指腸腫瘍
,
腸穿孔
,
神経内分泌腫瘍
,
治療成績
,
内視鏡的粘膜切除術
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
,
スネア
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Endoscopic Mucosal Resection
,
Duodenoscopy
,
Duodenal Diseases
,
Duodenal Neoplasms
,
Intestinal Perforation
,
Treatment Outcome
,
Neuroendocrine Tumors
pp.1597-1603
発行日 2014年10月20日
Published Date 2014/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015053660
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十二指腸腫瘍の治療に関する明確なガイドラインやコンセンサスはなく,当院では十二指腸腫瘍に対する内視鏡治療の適応として,粘膜内かつ脈管浸潤・遠隔転移のない上皮性病変,もしくは,10mm以内の筋層浸潤のないNET(neuroendocrine tumor)病変としている.治療法の選択としては,腫瘍径が20mm以下で隆起型であればEMRで対応とし,大きな病変や平坦病変でスネアリングが困難と予想される症例においてはESDが有効である.しかし,辺縁切開によるlateral marginの確保と,ある程度のトリミングが完了すれば,無理な?離には固執せずスネアリングに移行することが,偶発症や断端陽性率を低下させる一つの方法と考えられた.また治療後の縫縮も術後偶発症対策として大切である.
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