悪性胆道狭窄に対する診断・治療の進歩
胆道癌に対する化学療法・免疫療法
古瀬 純司
1
,
岡野 尚弘
,
成毛 大輔
,
春日 章良
,
北村 浩
,
長島 文夫
1杏林大学 医学部内科学腫瘍内科
キーワード:
Cisplatin
,
抗腫瘍剤
,
腫瘍多剤併用療法
,
胆道腫瘍
,
能動免疫療法
,
アジュバント化学療法
,
腫瘍ワクチン
,
第II相試験
,
治療成績
,
ランダム化比較試験
,
サブユニットワクチン
,
Gemcitabine
,
TS-1
,
分子標的治療
,
GC Protocol (Gemcitabine-Cisplatin)
,
GS Protocol
Keyword:
Antineoplastic Agents
,
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Biliary Tract Neoplasms
,
Cisplatin
,
Clinical Trials, Phase II as Topic
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Immunotherapy, Active
,
Chemotherapy, Adjuvant
,
Treatment Outcome
,
Cancer Vaccines
,
Vaccines, Subunit
,
Molecular Targeted Therapy
,
Gemcitabine
pp.1255-1262
発行日 2014年7月20日
Published Date 2014/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2014297898
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切除不能胆道癌の治療において,イギリスで実施されたゲムシタビン(GEM)単独とGEM+シスプラチン併用療法(GC療法)の第III相試験の結果,GEM単独に比べGC療法群で有意な生存期間の延長が確認されたことから,GC療法が国際的な標準治療と位置づけられている.わが国でもランダム化比較試験によりGC療法の有用性が確認され,保険適用に承認されている.また,GEM+S-1併用療法(GS療法)とS-1単独によるランダム化第II相試験により,GS療法で良好な治療成績が得られ,現在GC療法とGS療法による第III相試験が実施されている.これまで2次化学療法および術後補助療法の標準治療は確立しておらず,今後の課題となっている.術後補助療法として,わが国において胆管癌を対象としたGEMによる第III相試験の登録が終了しており,さらに胆道癌を対象としたS-1による第III相試験が実施されている.免疫療法についてはいくつかの臨床試験が行われているが,有用性は確認されていない.
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