超高齢者の消化器疾患-その特徴と治療上の注意
超高齢者に対する膵胆道癌の治療
柴崎 奈々
1
,
今津 博雄
,
豊泉 博史
,
森 直樹
,
金澤 慶典
,
千葉 允文
,
田尻 久雄
1東京慈恵会医科大学 内視鏡科
キーワード:
抗腫瘍剤
,
腫瘍多剤併用療法
,
膵臓腫瘍
,
胆道腫瘍
,
臨床試験
,
治療成績
,
Gemcitabine
,
TS-1
,
Erlotinib
,
Nab-Paclitaxel
,
GC Protocol (Gemcitabine-Cisplatin)
,
FOLFIRINOX Protocol
Keyword:
Albumin-Bound Paclitaxel
,
Erlotinib Hydrochloride
,
Antineoplastic Agents
,
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Biliary Tract Neoplasms
,
Clinical Trials as Topic
,
Pancreatic Neoplasms
,
Treatment Outcome
,
Gemcitabine
pp.459-465
発行日 2015年3月20日
Published Date 2015/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015186587
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近年の長寿社会により,85歳以上の超高齢者の癌罹患率も増加している.この傾向は膵胆道癌についても同様である.超高齢者の膵胆道癌診療にあたっては,全身合併症が多く,進行末期癌の割合が高いため,その治療の目標は癌の根治ではなく,機能回復とQOLの維持に主眼がおかれる.こうした状況を踏まえて,超高齢者膵胆道癌では化学療法が主体とされているが,残念ながら現在のところ超高齢者に関する十分なエビデンスのある化学治療は存在しない.しかしそのなかでもゲムシタビン(GEM)は比較的副作用が小さく,腎機能に応じた減量のもとdrug intensityを遵守すれば,化学療法のkey drugとして期待できる可能性が高い.
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