抗血栓薬と消化器内視鏡の新しいガイドライン-正しい理解・適切な運用のために
新ガイドライン運用上のポイント 抗凝固薬と消化器内視鏡診療
岩切 龍一
1
1佐賀大学 医学部光学医療診療部
キーワード:
Heparin
,
Warfarin
,
抗凝固剤
,
消化管出血
,
生検
,
多剤併用療法
,
消化器系内視鏡法
,
リスク
,
診療ガイドライン
,
Apixaban
,
Dabigatran
,
Rivaroxaban
,
休薬
Keyword:
Rivaroxaban
,
Anticoagulants
,
Dabigatran
,
Biopsy
,
Drug Therapy, Combination
,
Heparin
,
Gastrointestinal Hemorrhage
,
Risk
,
Warfarin
,
Endoscopy, Digestive System
,
Practice Guidelines as Topic
,
Apixaban
pp.21-28
発行日 2013年12月20日
Published Date 2013/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2014087309
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
2012年に改訂された新ガイドラインでは,抗凝固薬を持続することによる消化管出血だけでなく,休薬による血栓塞栓症の誘発にも配慮された.通常内視鏡および粘膜生検,低危険手技の内視鏡では抗凝固薬を中止せずに行ってもよいとした.一方で,生検でも抗血栓薬服薬の有無にかかわらず一定の頻度で出血を合併するのは事実である.生検等の処置は,あくまで基本的に止血が施行できる医師が責任をもって行い,止血を確認して内視鏡を抜去する必要がある.抗血栓薬内服下での生検,低危険手技内視鏡が一律に許可されたものとは解さずに,止血操作ができない環境では生検を避けるなど状況に応じた判断も必要である.
Copyright © 2013, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.