抗血栓薬と消化器内視鏡の新しいガイドライン-正しい理解・適切な運用のために
新ガイドライン運用上のポイント "札幌コンセンサス"の視点から
間部 克裕
1
,
加藤 元嗣
1北海道大学病院 光学医療診療部
キーワード:
Heparin
,
血栓症
,
抗血栓剤
,
消化器系内視鏡法
,
診療ガイドライン
,
休薬
Keyword:
Fibrinolytic Agents
,
Heparin
,
Thrombosis
,
Endoscopy, Digestive System
,
Practice Guidelines as Topic
pp.29-36
発行日 2013年12月20日
Published Date 2013/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2014087310
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高齢化とガイドラインの整備により,血栓症を予防する抗血栓薬(抗凝固薬,抗血小板薬)の服用者が増加している.従来,内視鏡時の出血を予防するため抗血栓薬は一定期間の事前休薬を行ってきた.欧米では休薬による血栓症発症のリスクが重要視され,原則として休薬を行わない.札幌市および近郊の抗血栓薬を処方する科と消化器内科が協議し、血栓症に配慮した休薬基準、"札幌コンセンサス"を作成し2010年から運用を開始した.2012年には日本消化器内視鏡学会が関連学会と合同で新しい休薬ガイドラインを作成し公表された.抗血栓薬服用者の内視鏡検査・治療に際しては,内視鏡医と抗血栓薬を処方する医師が共通理解のもとで血栓症と出血に配慮した対応を行うことが必要である.
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