血栓症診療update-新規経口抗凝固薬を加えて広がる世界
《新規経口抗凝固薬をどう使うか?》静脈血栓塞栓症における日本人の特性と新規経口抗凝固薬の適応
池田 正孝
1
,
水島 恒和
,
山本 浩文
,
関本 貢嗣
,
土岐 祐一郎
,
森 正樹
1大阪大学 大学院外科学講座消化器外科学
キーワード:
Heparin
,
Warfarin
,
抗凝固剤
,
経口投与
,
Enoxaparin
,
医薬品適正使用
,
Fondaparinux Sodium
,
静脈血栓塞栓症
,
Apixaban
,
Dabigatran
,
Rivaroxaban
,
Edoxaban
Keyword:
Rivaroxaban
,
Dabigatran
,
Administration, Oral
,
Anticoagulants
,
Heparin
,
Warfarin
,
Enoxaparin
,
Venous Thromboembolism
,
Fondaparinux
,
Apixaban
,
Edoxaban
pp.26-30
発行日 2012年7月1日
Published Date 2012/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012271433
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・深部静脈血栓症(DVT)とそれに起因する肺塞栓症(PE)を静脈血栓塞栓症(VTE)と総称する。周術期に発症することが多く、発症すると致死的となり予防が肝要である。本邦でもその頻度は増加しており、とくに整形外科疾患での発症頻度が高い。・予防・治療薬は主に抗凝固薬であり、2006年までは未分画heparinとwarfarinのみであったが、現在はトロンビン・Xa阻害薬であるenoxaparin・fondaparinux、経口薬はedoxabanが使用可能である(整形外科疾患の予防のみ)。・新規経口抗凝固薬はwarfarinと異なり、モニタリングが不要で、食事の影響や他の薬との相互作用が少ないため、周術期の絶食期間が少ない整形外科領域において、今後使用が増えていくと予想される。・新規経口抗凝固薬の治療への適応拡大が望まれる。
©Nankodo Co., Ltd., 2012